頼む…。推しに集中させてもらえないだろうか？
律ちゃんが奈緒ちゃんと邂逅した日、つまり敏夫さんと屍鬼達との対立が確定した日(静信さんはフラフラしとるからNGなんですよ～。)から物語はどんどん加速して行きます。それまで疎らだった村民達の失踪や、隣人の急な訃報、村全体の葬儀の増加が村民達の目にも明らかとなり、皆が皆不審を抱き始めていきます。この辺りの件は、コミュニティにおける同調圧力を如実に表現していて、まあそうなるよねって感じです。誰かが大丈夫だと言えば安堵してやり過ごし、異常なのではと大きな声が挙がれば、もしかしたら─、やっぱり─、と多勢に無勢、衆寡敵せずを地で行くわけです。民衆の性よねぇ。そうやって本能的に身を守るんだと思います。
話を聞いた律子は呆れてしまった。大の大人が雁首揃えて郁美さんを焚き付けた挙げ句に、兼正の───桐敷のお屋敷に大勢で押し掛けただなんて、暑さで皆どうかしてしまっているんだわ。若先生まで悪乗りして…まったくもう！敏夫は、群衆のあとを追いかけて騒ぎを治めたのだから良いだろうといわんばかりの態度だ。ちっとも良くありませんからね！！同僚でベテランの看護婦橋口やすよに、そうやり込められている敏夫を見て律子は思わず失笑してしまう。桐敷家の人達が昼間は全然出歩かないのは奥さんと娘さんが紫外線を浴びてはならない難病を抱えていたからに過ぎず、旦那さんや使用人の人達は普通に暮らしているのだと聞いて、わかってしまえば何の事はなかったのだと律子は明るく考えた。
話は前後しているけど、律っちゃんも同調圧力に影響されていたんですね。何となくアイツら怪しいなーって感じていても口に出せず、あの噂は嘘だったよーって教えられたら、やっぱり思っていた通りだったのね、で安心してしまう。素直で大変よろしいです、はい。桐敷家に猜疑心満々の敏夫さんは、彼らを追求するチャンスを決して逃さず、利口に立ち回り彼らの正体に探りを入れるというね、冷静沈着で大胆に行動を起こす思いきりの良さが少年漫画の主人公みたいで好感ですね～。(静信さんはどうしてウジウジしてしまうん？)そして、密かに交流していた桐敷家の娘さん(沙子ちゃん)が屍鬼であることが静信さんにも知るところとなり、村人達と屍鬼達の対立は避けられない様相を色濃くしていきます。沙子ちゃんは全身性エリテマトーデス（SLE）を詐病して太陽の下に出られない不具合を誤魔化していたんですね。賢いねぇ。(静信さんはどうしてウジウジしてしまうん？二回目)しっかりせえや、こら‼️
相次ぐ引っ越し…知らぬ間に増えていく新しい住民達…異変はすぐ間近に迫っていたのに、目を背けていたのは私達のほうだったのだ───。同僚の永田清美からかかってきた電話に出る前から言い様の無い悪い予感を抱いていた律子は、今はただ彼女の家へとひた走っている。清美はひどく怯えていて状況は切羽詰まっている様子だった。───清美さん無事でいて！！律子は祈った。─────しかし神は残酷にも律子を見放すのだ。そうだった、神が御座すのなら何故あれらを…起き上がった死者の暴虐を御許しになるのだろうか─────。次に気がついた時、律子は自室に戻っていた。確か…清美さんの家に行こうとして…そして？そしてどうなったのだろう…。太郎が、夜間に一人で外に出るのが怖くて散歩の体で連れていった犬が吠えて吠えて、私に危険を知らせるように吠えて吠えて…その時横を通り過ぎた引っ越しのトラックの窓に清美さんの顔を見た気がする。そのあと吠え続ける太郎を宥めようとして…。───意識がフワフワと霞んでいく。律子は反射的に腕を掻き、知らないうちに虫に刺されたような痕が出来ているのを見て取った。それは採血のために穿刺する時と同じく肘正中皮静脈に沿って二つ並んでいた…。
律っちゃんを毒牙にかけた奴は後で打ち首獄門なー‼️屍鬼に吸血された者は催眠にかけられて、体力は勿論のこと判断能力も著しく低下してしまいます。襲撃者に命じられるままに行方をくらませたり、他者の関与を拒んだりするのはそのせいなんだよね。自身が長を務める医院のスタッフ達が一人、また一人と敵の手中に落ちていき敏夫さんは愕然とするんだけど、日々の過労に加え、妻の恭子さん(死亡、のちに屍鬼として蘇生)を隠匿している心労で気付くのが遅すぎちゃった…。そして、自分自身もすでに屍鬼の標的になっていた事実に漸く思い当たる───。
───ここまでで2/3行ったかなぁ？推しが死んだらやる気がなくなると思いました？ざーんねん‼️あと、本当に静信さんはいい加減にしとけよと言いたい。幼馴染みコンビで屍鬼をやっつけると思うじゃん普通はさぁ。彼の内面だけは想像し難い。さあ、あとは一気に下降まっしぐらですよ～。シートベルトが見当たらないって❓仕様だけど❓
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