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【屍鬼】栞は要らない怒涛の勢い問題

フンフン😤 オススメのホラー小説
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っぱ時代は火葬よ❗でもどうかひつぎの中で目覚めたりしませんように

太陽が照り渡り、外場村山入地区やまいりちくの異様な景観をあらわにしていた。まるで屍鬼達の植民地コロニーであるかのようにそこかしこに掘っ立て小屋が建てられていて、元からある家主のない住居には陽光を入れぬように念入りに戸板が打ち付けられて要塞のような形を成していた。村人達は手分けをして順に屍鬼達の寝床を破壊して回り、そこに物言わず横たわっている冷たい屍体に黙々と杭を打ち込んでいった。処置が済んだ遺体はトラックに乗せられて一緒に山を下りる時を静かに待っている。新たに運ばれてきた遺体の中に白装束姿のままの国広律子を見た敏夫は流石に正視せいしに耐えられず背を向けた─────。粗方あらかたの作業が終わり再び陽が傾き始めた頃、誰も思いもしなしなかった事が起きた。火災だ───!!乾燥した季節がら火はまたたく瞬く間に燃え広がって消火できる範囲を易々やすやすと越えてしまった。───もう駄目だ!!!!!トラックの屍体を火の中に放り込んで全員山を下りろ!!!!!───致し方なく山から避難した敏夫達は遥か遠くから近づいてくる消防車のサイレンと警鐘の音を聞きながら、この夏から今日こんにちまでに外場村で起きていた途轍とてつもなく異常な日々がやっと終わったのだと安堵あんどの吐息をもらしたのだった。

確かにここで終わりたい~、わかるぅ~。律っちゃんの遺体も徹くんの遺体も灰燼かいじんし、二度と起き上がることはなくなりました。どうか安らかに眠ってね。推しの最期が凄惨で詳細に描かれていたら流石に滅法めっぽう落ち込んだろうから、その絶妙な匙加減さじかげんに感謝します。小野不由美さん手加減してくれてありがとー。これからもジメジメホラーをいっぱい書いて下さい。なお、千鶴ちゃんと奈緒ちゃんと恵ちゃんは描写をてんこ盛りにするもよう───。ほら彼女達は散り際が華みたいなところがあるから仕方ないね。仕方ない仕方ない。敏夫さんも忘れてるわけじゃ無いだろうけど、桐敷の娘と逃亡した静信さんのことを…。どのみちもう村に戻ることは出来ないから放置しようって結論を出したのかもね。はぁーここで終わりたい(二回目)

目覚めると視界はこれまでとは全く違う色をしていた。致命傷を受けて酷く出血していたはずの腹部の傷が塞がっていて痛みもさっぱり感じない。自分はもしかして屍鬼しきとなって蘇ったのだろうか─────。それとも─────?以前よりも鋭敏に利くようになった鼻が焼ける木や草や人の臭いを嗅ぎわける。山火事だ───。室井静信は立ち上がり桐敷沙子が居るであろう秘密の廃墟に急いで向かった。何故かはわからないがそこに居ると確信していた。─────かつては教会であった廃墟の近くまで火が回り込んでいて、いつ燃え移るか知れない状況の中で静信は沙子ともう一人…村の追っ手の誰かが一緒に居ることを察知した。あれはきっと大川おおかわの大将に違いない。…ということは沙子は彼に捕らえられているのだろう…。静信は何か武器になるものがないか辺りを素早く見渡した。─────沙子は大川富雄おおかわとみお甚振いたぶられて大量に血を流していた。屍鬼にとっては血液が本体であり命そのものなのだ。静信は沙子をなぶることに集中していた大川富雄を後ろから不意討ちにして殺害したが後悔することも胸が痛むこともなかった。沙子は静信が辰巳と同じ“人狼”に変化したことを伝えて自分と一緒にここで炎に巻かれて果てようとせがんだ。───静信はそれを拒絶した───何故なら室井静信はもう死んでいるのだから。人類に敵対する屍鬼が業火に焼かれて滅亡することを良しとするのは、人間の範疇はんちゅうにいる者達の考え方だろう。君も僕もそれにじゅんずる必要が何処にあるというのか…。僕らは既に神の御手よりこぼちているのだから。─────沙子は嘆声たんせいをあげる。───それはとても残酷なことだと。静信もうなずく─────だから、だから生き続けるということは辛いことなのだ─────。

…何とか上手にまとまったかなぁ??こんな大長編になるとはお釈迦様でも予想できまいよー。恵ちゃんの最期とか描写してみたかったけど、挟むところに迷って断念しました。エピローグがまだ少しあるんだけど特に語ることはないので、ここでグランドフィナーレを飾りたいと思います。お付き合い頂いた奇特な同士諸君にまずは感謝を、何度も寝落ちしながら夜な夜な頑張って書いた自分に褒美を、ご飯もちゅ~るも忘れた飼い主に怒り心頭の猫ちゃんに心よりお詫びを。この記事を読んで小説【屍鬼】に興味をもってもらえたなら是非とも本物を購入されて読破してください。ここで紹介したよりずっとボリュームがありますから。藤崎竜さんの漫画版も勿論大好きですが、文字から想像する小説の世界はもっと楽しいです。もしも外場村の雰囲気を映像で味わいたいならPS2ゲーム【SIREN 】シリーズを是非プレイなさって下さい❗思えば私もこれで群像劇とか、ザッピング手法を知った気がする。さーて寝る前にちゅ~るやらにゃあ。

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